ド派手なロゴが目を引く1910年代のKerrのメイソンジャー

Kerr Self Sealing Mason Jar

現在はBallと同じく大企業の傘下に入り、Ballとは姉妹品となっているKerrブランド。Ballの影に隠れてしまい、イマイチ、いや、かなり知名度は低いのですが、ワイドマウスを初めて世に送り出したり、それまでガラス製だった二重蓋のキャップに薄い金属製のディスクを採用するなど、革新的な開発をしつつ、メイソンジャー業界を牽引してきたブランドでもあります。

そんな隠れた実力者Kerrの初期のメイソンジャーが3点入荷しております。

Kerr Self Sealing Mason Jar

ボトルの底には「KERR GLASS MFG CO SAND SPRINGS OKLA」の文字が入っていますが、KerrがOklahomaのSand Springsに工場を移したのは1912年のこと。この頃のKerrのメイソンジャーはロゴマークが非常に派手でエンボスは高く、とても魅力的なデザインをしています。

なお前面の「Self Sealing」の文字が大きなこのタイプは、最初期の希少なモデルで、製造はおそらく1910年代かと思われます。

Kerr Self Sealing Mason Jar

この最初期のKerrのジャーは、自社での製造(※)をはじめたばかりだからか、ガラスにシワやうねり、気泡が非常に多く見られるという特徴があります。悪く言えば技術力が低いわけですが、ガラスの質感という点においては、むしろ大きな魅力となっております。

※1909年頃までKerrは自社で製造はしておらず、Illinois Pacificや一部Hazel-Atlasが製造を請け負っていたようです。

Kerr Self Sealing Mason Jar

今回入荷したのは、このすぐ上の写真の手前の2本と、一番奥にある大きなボトルになります。口に小さなダメージがあるものもありますが、基本的にガラスはキレイで実用的。蓋をキレイなものにかえていただければ、お菓子やコーヒー豆、大きなボトルはお米とかペットフードを入れておくのにいいサイズ感となっております。

ちなみに奥から二番目の曇りのあるボトルは、少し前に入荷していたものになりますが、曇が強いため価格見直しております。

Kerr Self Sealing Mason 32oz(スモークがかったカラー)
Kerr Self Sealing Mason 32oz(クリアカラー)
Kerr Self Sealing Mason 32oz(曇りの強いやつ)
Kerr Self Sealing Mason 64oz(クリアカラー)

ちなみにこの年代のKerr Self Sealingの64ozサイズ(大きいボトル)は、当店初の入荷になります。希少なだけに、このサイズは当時生産されていないものかと思っておりました。このガラスの質感がこのサイズで楽しめるなんて…コンディションも良いので、古いガラスの質感がお好きなお客様はぜひ。