街中至るところで金木犀が香っていますが、うちの店の脇では月橘(ゲッキツ)の花がつんと香っております。さて、今日は湯呑みに続いて蕎麦猪口をアップしました。
蕎麦猪口や湯呑みは、もとから蕎麦を食べる時やお茶を飲む時に使われていたというわけではありません。元来本膳料理と呼ばれる儀式的な日本料理の中で小鉢として使われていたものなのだそうです。
この小鉢が後々お酒を飲むカップとして使われたり、お茶を飲む際にコップとして使われたり、江戸時代の中頃からは蕎麦のつけ汁を入れる器としても使われるようになったというわけです。
ですので、もちろんサイズによって向き不向きはありますが、基本的に蕎麦猪口も湯呑みも、コップや小鉢として幅広い用途に使えます。湯呑みやぐい呑として、酢の物やお漬物などのちょっとした料理の盛り付けに、ヨーグルトやアイス、ぜんざいといったデザート用に、あるいはコーヒーカップにするのもありなんじゃないかと思います。
柄は本当に様々。使い回しのきく和食器として、ぜひ気軽に楽しんで欲しいアイテムです。