入荷したホワイトのVictorが4点。小ぶりなサイズで、状態がすこぶるいい。使用感があまり感じられず、デッドストックと同等レベルと言っても差し支えないコンディション。
これは自信を持ってすすめられるなと喜びながらサイズを測ってみたところ、なんと久々のSサイズで、さらに以前にも一度入荷したことのあった、「小さいけど重たい」という、かわったサイズ感を持つ個体群であることがわかりました。
写真では非常に伝わりづらい、スペックや感覚的な部分が特徴の品物となりますが、小ぶりなサイズ感、指にずっしりかかる重み、口をつけた時のぽってり厚い感じ。ヘビーマグを日々使いながら私自身の中で熟成されてきたマグカップの理想形が、まさにこれです。365日ホットコーヒーを飲む方、古い時代のダイナーマグがお好きなお客様にはぜひ使ってみて欲しい一品です。
規格外のVictor(ヴィクター)マグカップ ホワイト(後期)
記録によると、Victorには容量6オンスと7 1/2オンスの2種類のサイズバリエーションがあったそうで、これは当店で販売しているMサイズとLサイズに相当します。
ではSサイズとはなんぞやという話しになりますが、一点一点サイズを計測してますと、Mサイズの中にたまに極端に容量の小さなものが見つかる。直径や高さはさほどかわらないものの、容量は通常のMサイズよりも明らかに小さい。ここまで個体差があると、ご購入いただいたお客様にご迷惑をおかけしてしまうと思い、この容量の小さなものを当店ではSサイズとして販売してきたわけです。
まあSサイズはめったにないため、統計的なことはまだ言えませんが、今まで当店で扱ってきたSサイズに関しては、容量は小さいものの、重さに関しては逆にLサイズに近いということがわかっています。容量は小さいのに重たいということは、つまりとても厚手の作りをしている証拠で、ひょっとするとSサイズの正体は、たまたま分厚く作られたMサイズのことなのではないかなと。
Victorに関する記録というのはとても少ないため、こういった詳しい話しは永遠に明らかにはならないだろうと思っていますが、そんなミステリアスな部分が残されているというのも、Victorの魅力の一つなのかもしれません。