ヘビーウェイトマグで知られるVictorの、ちょっと珍しいアイテムが入荷しました。上の写真、持ち手が見えていませんが、実は見えていないのではなく、もともと持ち手が付いていないんです。言うなれば湯呑のようなフォルム。
このマグは第二次大戦中の1940年代にU.S. Navyからの要請でVictorが製造した一品。保温力があり、また衝撃にも耐えられるよう、非常に分厚い作りをしています。破損しやすい持ち手ははじめから付けられていませんが、これは手袋をつけたままでも扱いやすいという理由もあったでしょう。
製造年代は不明ですが、朝鮮戦争のあたりまでは製造が続けられていたのではないかと想像します。ということで、アバウトに1950年代前後かなと。このスタイルはVictor以外のメーカーにも存在し、Corning社のミルクガラスのネイビーウォッチマグは有名ですが、陶器製のものは現存数が極めて少なく希少。
写真だけではサイズ感が伝わりにくいかと思いますが、容量は満タンで350ml入るので、持ち手付きのVictorに比べるとかなりたっぷりサイズです。ですが、直径が大きい上、重たいので、正直に言うと扱いづらいです。アメリカ人との体のサイズの差を改めて思い知らされる。。。
しかし作り、質感、このマグが作られた背景などを知ると、扱いにくさなど気にならないほど魅力にあふれています。入荷数は一点のみ。