珍しい形をしたWalkerのマグカップが入荷しました。裾がすぼまったところは、茹でたてのタマゴみたいな印象。指一本分の小さな持ち手は、なかなか凝った意匠です。
作りは厚手な上、そこそこ径があるため、重量感たっぷりなんですが、実はこの形、Victorにも非常によく似たものがあるんです。
上の写真、左がWalkerで、右がVictorになります。並べて比べれば違いがわかりますが、しかしどちらかが真似をしたとしか思えないくらい似ています。
なおWalkerの方は底のスタンプに「12-31」というデイトコードが入っていますので、製造は1953年12月であることがわかります。
側面の傷は少なく、底の黒ずみも少なく、内側の底に黄色い小さなシミが一つだけ見受けられますが、それ以外に気になるレベルのダメージが見られません。80年代のマグカップと言われても全く疑わないレベルのキレイなコンディションを保っていますが、しかし本体のフォルムと重量感は、U.S.NAVYのウォッチマンズマグを彷彿とさせるもの。
Walkerのマグカップはあまり目にする機会もなく、とてもマイナーではありますが、希少なだけではなく、作りもコンディションも素晴らしい一品です。またヘビーウェイトマグの生い立ちや進化を探る上でも貴重なピースとなりますので、お好きなお客様はぜひご検討ください。