先日、店の南側の壁から北側の壁までメイソンジャーを160本ほど収納している棚を移動させたんですが、その際になんとアップし忘れているジャーがあることに気が付きまして、まあ我ながらなんといい加減なこと。
そのうちの一つ、Dreyのワイヤータイプのメイソンジャー。1900年代初頭の短い期間、Schram Manufacturingが製造していたブランドになります。
Schramは1904年創業という古いメーカーですが、1925年にはかのBall社に買収されてしまいます。操業期間が短かった分、現存数も少ないわけですが、買収された後の数年間、Ball社はDreyのモールド(型)を改造してジャーを製造していたそうです。そのため、例えばBallのPerfect Masonシリーズなどいくつかのモデルは、Dreyのジャーにそっくりなフォルムをしています。
話がBallのメイソンジャーにいってしまいましたが、Dreyに戻します。メイソンジャーを買いに来られたお客様から「オススメのジャーはどれですか?」というご質問をいただくことがありますが、そんな時は使い勝手の良いジャーと、ガラスの質感の良いジャーの2パターンご紹介するようにしています。で、ガラスの質感の良いジャーとしてご紹介するのが、Kerr、Atlas、そしてDreyのメイソンジャー。
古いガラスには特徴として気泡が含まれているケースがよくありますが、これら3社の古い年代のメイソンジャーには、気泡に加えてシワやうねりといった特徴が非常に強く見られます。うねりとはちょっと説明しづらいのですが、ジャーを斜め上から見てみるとわかりやすいです。下の写真の矢印の先に影になっているラインが見えていますが、これがうねりです。
ただしDreyのメイソンジャーには残念なところがありまして、良好なコンディションで残っているものが少ない!ガラスの内壁に白い曇りが付着してしまっている個体が非常に多いんですが、この曇りがまたなかなか落ちないんです(涙)ガラスのクリーニングには定評のある茂木和哉をもってしても落とせないので、ほんとにどうしようもないのですが、ただ水で濡らすとこの白い曇りは消えるんです。
ということで、曇りのあるジャーは、花瓶として使うのが一番オススメ。ちなみに曇りのあるDreyのジャーは超格安となっております。