短命だったKilnerのRavenheadシリーズのメイソンジャー

Kilner Ravenhead Jar

アメリカのBall社よりもさらに長い歴史を持つイギリスのKilner。Ballほどではありませんが、やはり歴史があるだけに、シリーズも豊富です。

ご紹介するのは、Ravenheadシリーズという、比較的新しい年代の一品。1970~1980年代に作られていたメイソンジャーです。

Kilner Ravenhead Jar

イギリスのメイソンジャーは、Kilner以外のブランドも、ガラスの円盤を金属製のリングで締めて留めるタイプの蓋がメジャーでしたが、ガラスは金属のように錆びることがありませんので、このタイプの蓋は食べ物の保存にも使いやすいというメリットがあります。

実はKilner、今日ご紹介するシリーズ以前には、円盤の素材をガラスから薄い金属製に変更していた時期があります。現行品のBallやKerrに見られるのと同じタイプの蓋に一度切り替わったんですが、しかしガラスの円盤がカムバックを果たします。そして、ついでに金属製だったリングは、プラスチック製になりました。プラスチックもガラスと同様、錆びたりせず、また変形もしづらいので、使い勝手は良かったものと思われます。その証拠にこのシリーズは結構人気があったようなのですが、しかし結局円盤の素材は再び薄い金属製へと変更されてしまいます。おそらくコストの問題が大きかったでしょう。

ということでプラスチック製のリングを採用したこのシリーズは、なかなか貴重なモデルとなりました。ちなみにプラスチック部分のカラーは赤や茶色もあるのですが、白は数が残っておらず希少です。使い勝手もいいメイソンジャーですので、コーヒー豆やお菓子、乾物などの保存に、是非使って楽しんでもらえたらと思います。

Kilner Ravenhead Jar 1970~1980年代
Kilner Ravenhead Jar 1970~1980年代

Kilner Ravenhead Jar